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子どもお店バトルー子どもが商店街で大人顔負けの商売人に【大阪市生野区・生野本通中央商店街振興組合】

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小学生と高校生の混合チームで売り上げを競う

 大阪市生野区の生野本通中央商店街にて、10月23日、商店街が主催する地元の子どもたちのイベント「子どもお店バトル」が開催された。「子どもお店バトル」は、子どもたちがチームを組んで全国の地方物産を売り、その販売利益を他チームと競い合うイベントだ。地元の小学生が高校生のサポートを受けながら、商店街から配られる資金をもとに仕入れから販売、決算までを行い、大人顔負けの商売を行った。

 令和元年に一般公募で参加者を募り8チームで開催したこのイベントは、昨年はコロナ禍で中止となったものの、今年は地元の生野小学校、西生野小学校、林寺小学校から土曜授業として児童を参加させたいとの申し出があり、規模を拡大して20チームでの実施となった。3校の6年生66人と、そのお手伝い役として以前から商店街とつながりのある市立大阪ビジネスフロンティア高校の生徒35人の計101人が参加。イベント当日は、小学生と高校生混合の20チーム(=20店舗)が、商店街の空き店舗や軒先などにズラリとブースを並べ、全国20道県の物産品を販売した。北海道の「いかめし」、群馬県の「下仁田ネギ煎餅」、新潟県の「へぎそば」、岡山県の「きびだんご」、鹿児島県の「黒豚カレー」など、それぞれの道県を代表する品々が並ぶ。子どもたちはそろいの法被を着て、元気に接客の声を張り上げた。

 主催の生野本通中央商店街振興組合の理事長・進藤成一さんによると、このイベントは単なる“ごっこ遊び”ではなく、商店街のプロの商売人に混ざって本格的に商売を体験することで、子どもたちにモノを売ることの楽しさや難しさ、お金の大切さなどを知ってもらおうと企画されているという。然るに商店街は各チームに3万円の現金を開店資金として配る。子どもたちは事前に何度も集まって、それをどう使えばどう利益を上げられるのかを話し合い、仕入れ価格、販売価格、販売個数などの戦略を真剣に立てて、仕入れの品を決めていく。また、店ごとに担当する県が決まっているため、それぞれの県と特産品への知識もぐっと深まるのだそうだ。そんな子どもたちのやる気をサポートするために、商店街は、開店資金や釣銭、出店場所の確保に加え、仕入れのイメージがわきやすいようにと、あらかじめ20道県の大阪事務所を一つ一つ訪問して担当者と交渉し、おすすめ商品をサンプルとして取り寄せるなど、細やかにバックアップした。

商品知識もばっちり。お客さんもかわいい店主との交流を楽しんだ

 今年のお店バトルの優勝は、香川県のチーム。うどんやみかんジュール、和三盆キャラメルなど6種類の商品を販売し、売上は4万1125円、1万1125円の利益を上げた。子どもたちに手渡す資金や準備費用は、こうした売上の合計で8割~9割は回収できるという。参加した子どもたちからは、「お店でモノを売ることの仕組みを知ることができて勉強になった」「仕入れたものが完売できて本当にうれしかった」「面白かった。またやってみたい」という声が口々に上がった。「手間がかかるイベントではありますが、子どもたちの未来につながりますし、またこのイベントによって、商店街自体が学校や、信用金庫、各県の事務所との関係が深まっています。続けていくことで、子どもたちだけでなく、大人たちもお互いにつながり、商店街を中心に地域全体がにぎやかに明るくなれば」と、進藤さんは語った。

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