HOME > 商店街ニュース >

商店街ニュース

人とつながり街の歴史と文化を支える門前町【石川県輪島市・総持寺通り協同組合】

  • イベント

    地域資源

    地域振興

    各種連携

    観光

地元の高校生によってつくられたアンテナショップ

 江戸時代に北前船の寄港地として大いに栄えた石川県輪島市。その地で開創し、海を通じて禅の文化を全国に広めたとされる曹洞宗大本山總持寺は、今年700年を迎えた。この記念すべき年に合わせ、寺とともに歴史を刻む門前町・總持寺通り商店街(総持寺通り協同組合)では、さまざまな取組みが行われている。その取組みのひとつ、地元高校生によるアンテナショップが、10月5日から31日まで運営中。商店街の16の加盟店それぞれのお勧め商品が、高校生の手づくりのポップ広告とともに並べられ、訪れる人々の目を惹きつけている。

 アンテナショップは、商店街の一角にある市の指定有形文化財「旧酒井家」の中にある。この建物は明治期に建てられた元呉服店で、昔ながらの町家の造りや蔵がそのままの形で活用されながら、毎月イベントが開催されている。その建物に隣接するのは、市の施設「禅の里交流館」。總持寺と門前町の歴史、禅の修行の様子を伝えるこの地域の重要なPRスポットだ。

商店街のイメージキャラクター「ごらいくん」。鬼面をつけて神輿を先導する露払い「ごうらい」がモチーフ

 商店街は、令和元年に発足された、輪島の魅力発信と人々の交流促進を図る市と總持寺の共同事業「禅と海 里づくり・交流促進プロジェクト」の一端を担ってきた。門前町としてこのプロジェクトを盛り上げるため、「禅の里交流館」の管理とPRに力を入れたり、空き店舗対策を強化して飲食店と土産店を誘致したり、植栽を整えたりしながら、この2年余り継続的に取組みを行い “おもてなし力”を高めてきた。地元の県立門前高校とも協力し、昨年は、商店街の土産物開発も行った。高校生たちのアイデアをヒントに新たにつくった土産物は6種類。商店街のイメージキャラクター「ごらいくん」も、高校生の案をそのまま採用して作成したという。今年高校生たちが試みたのは、アンテナショップの開設だ。1人1店舗を担当し、店主たちとじっくり意見を交わしながらお勧めの商品を絞り込み、その魅力が伝わるように写真やイラストでデザインを工夫したポップやミニのぼりを仕上げていった。

 
 残念ながら、9月12日に行われた開創700年の法要はコロナの影響で規模が大幅に縮小され、商店街で予定されていた数々のイベントも中止となってしまった。全国各地に1万5千もある末寺からの参拝者を迎え入れようと準備を整えていた商店街にとっては、大きな打撃だったにちがいない。

今月、来街者が増えてきている門前町

 しかし、商店街は前を向く。「この2年間で、商店街には広場や駐車場が整備され、空き店舗に出店が相次いだことでやる気のある若手の組合員が増えました。地元の高校との絆もできて、ともにこの地域を盛り上げようという気運が高まっています」と、総持寺通り協同組合代表理事の能村武文さんは話す。実は、県をまたいでの移動が自粛されている今、県内の高校の修学旅行先として總持寺が注目され、門前町を歩く人は以前に比べて多くなっているとのこと。加えて10月になってからは、全国一斉に緊急事態宣言が解除されたことを受け、一般客の姿もぐっと増えた。さらに3年後の2024年には、開祖(瑩山紹瑾・けいざん じょうきん)禅師の700回大遠忌があり、今年実現できなかった数々の企画の実施が見込まれている。


 「今回培われた人とのご縁を生かしてこれからも門前町としての魅力を磨き続けることで、日本中、いや世界中から訪れる方々のこの地での思い出づくりをサポートできれば」と能村さん。商店街は次の目標に向けて、確かな歩みを続けている。

関連リンク

関連した取組み  商店街を若者の新たな挑戦を受け止める場に!【熊本県熊本市・子飼商店街】

商店街ニュース一覧はこちら
最上部へ