新潟県上越市で、店や個人宅の庭を開放し市民に花々を観賞してもらうイベント「上越オープンガーデンと花めぐり」が、5月15日からスタートした。バラやパンジー、クレマチス、マーガレットなど華やかな花々が来訪者の目を楽しませている。
「上越オープンガーデンと花めぐり」は、花を楽しみながら庭から庭へと歩いてもらうことで、街の回遊性を高め賑わいにつなげていこうと、2015年からバラの見頃の時期に約1か月間開催されているイベントだ。昨年は、新型コロナ感染症拡大の影響で中止となったものの、今年は、参加者を上越市及び近隣の妙高市、糸魚川市在住者に限定し、マスクの常時着用等コロナ対策を呼び掛けての開催となった。主催は、高田本町の商店街のおかみさんたちが活動する「花のまち高田プロジェクト」と、園芸を趣味とする市民のグループ「オープンガーデン愛好会」。現在、高田本町を中心に上越市内の8エリアで26軒の庭が無料開放されている。
「花のまち高田プロジェクト」代表の熊田和子さんは、コロナ禍ではあるものの、花が好きな人がふらっと庭に立ち寄るイベントなら実施可能だと判断したという。「コロナ禍が続き気が滅入っている方も多いのではないかと思います。そんな方たちに、是非とも、丹精込めてつくり上げられた美しいお庭を見ていただき、心を癒していただければ」と熊田さんは話す。
この「上越オープンガーデンと花めぐり」は、高田本町の商店街のおかみさんたちが毎年秋に実施している「城下町花ロード」というイベントから派生したものだ。市民から募った花の作品を街なかに展示する「城下町花ロード」を続ける中で、折角ならお花でいっぱいのお庭も巡ってもらいたいと始まった。当初は「城下町花ロード」のコンテンツの一つとして秋のみの実施だったが、途中から春のイベントとしても独立開催されるようになった。
今年のオープンガーデンは6月13日までの予定。実施期間中に、咲く花の種類も移り変わる。「何度でも足を運んで、その時その時の季節の花を楽しんでいただきたい。そして一人でも多くの方が元気な心で、コロナ禍を乗り切ってもらえれば。感染対策だけは十分に気を付けてくださいね」と熊田さんは、このイベントが地域の人々の心の支えになればと祈っている。
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