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「マルシェdeエール」で地域を元気に!三密を避ける工夫をしながら「あなんまちマルシェ」開催【徳島県阿南市・富岡商店街協同組合、阿南まちぜみの会】

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日程や会場を分散させて開催された今年の「あなんまちマルシェ」。天気にも恵まれ、地元からたくさんの人が訪れた。

 徳島県阿南市の中心部で、11月3日、8日、15日の3日間にわたり、「あなんまちマルシェ」が開催された。
このマルシェは、2013年から活性化の取組み「まちゼミ」を継続してきた阿南まちゼミの会が、地元のハンドメイド作品を販売する団体「ママンマルシェ」と共に始めたもの。’18年にまちゼミ10回目の開催を記念し、子育て世代にもっと阿南の暮らしを楽しんでもらいたいと企画された。

 初開催(’18年)のマルシェは、まちゼミ参加店、ハンドメイド作品販売のほか、地元のパン店10店舗参加の「あなんスイーツ・パンめぐり」の企画に行列が出来るなど大盛況で終了。2回目(’19年)には、JR阿南駅の協力も得て、小さな子どもたちがイベントお手製の切符を使って列車で羽ノ浦駅まであななん(阿南のマスコットキャラクター)に会いに行く「親子でJRプチツアー」が行われるなど、ユニークなプログラムも実施。地域からも多くの注目を集めた。


 3回目の開催が期待される中、今年はこのコロナ禍に見舞われる。春ごろからZoom会議などで検討が続いた。

「コロナのせいで出来ないというのは簡単でしたが、『厳しい状況でもやってみよう』と手を挙げてくれる店主さんがいて。だったら、出来る方法を皆で考えていこうと気持ちを切り替えました」と話すのは、企画を進めた阿南商工会議所の野村千寿子さん。


 そうして「リアルに会える価値や喜びを改めて感じあい、商店主も地元の人々もお互いにエールを送りあおう」という思いをこめて、「マルシェdeエール」を合言葉に、今回の「あなんまちマルシェ」の開催を決定。
 迎えた初日の開会式では、阿南まちゼミの会会長の吉積晶子さん(san-ai)が、

「人は人を必要とすることを、改めて感じました。店で買い物をする楽しさを感じてもらえたらうれしいです。」と、三密を避けながらも開会できた喜びを語った。

各店舗もマスク着用、個包装、人数制限など感染防止対策をしながら、商品やサービスの魅力を伝える工夫に取組んだ。

 感染防止対策は万全に行った。これまで1回だった開催日程を3回に分け、会場も駅前芝生広場、児童公園等屋外会場を中心に、最近オープンした子育て支援スペースのある複合施設なども加え、複数個所に分散。さらに、消毒液の設置、マスクやビニール手袋着用、食べ物は個包装にするなどルールを徹底し、徳島県が運営する「とくしまコロナお知らせシステム」のQRコードも各会場に設置、メール登録を促進した。会場での試食・試飲は行わなかったため、POPなどで商品の魅力を伝える必要があったが、事前に情報発信やSNSに関する勉強会も行い各店舗の工夫に繋げた。


 またこのマルシェでは地元の高校生たちも重要な役割を果たした。初回から古着の無料配布(服活)で参加する那賀高校、菓子やパン販売を行った富岡東高校に加え、富岡西高校の生徒が多数ボランティアで会場の案内役を務めた。また、ふだんから商店街の活動に参加している生徒が率先してまちづくりに関するアンケートを行ったり、自主的に会場レポート動画を作成し、Facebookで公開するなど、積極的に情報発信に協力。さらに阿南光高校の産業創造科の生徒たちは、人気洋食店「ウト・ウーク」とキーマカレーを共同開発し、地元メディアからも注目を集めていたという。コロナ禍で学校行事の中止や縮小が続いていた地元の高校生たちだったが、このマルシェで存分に若い力を地域のために発揮した。

ブース出店、会場案内のボランティア、レポート動画制作など、地元の高校生たちが大活躍した。

 こうして三密を避け、日程や会場を分散させて実施した今年の「あなんまちマルシェ」は大成功で終了。

野村さんは、

「会場から会場へ、子育て中の家族連れ、高校生からお年寄りまで、たくさんの人たちが街を歩く姿が見られました。人が歩いているだけで街の表情は変わります。今回の経験を来年2月に実施予定のまちゼミでも活かしたいですね」

と意欲をみせている。

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