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シンプルで柔軟なウェブシステムで、美味しさを届ける【愛知県名古屋市・円頓寺商店街振興組合】

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“デパ地下”の店に匹敵するような美味しいものがテイクアウト&デリバリーできるとのこと

 愛知県名古屋市円頓寺商店街振興組合は、料理がおいしいと評判の同商店街の飲食店のメニューを、コロナウイルスや猛暑を避けてオフィスや家で楽しんでもらおうと、テイクアウトとデリバリーのシステム「円頓寺商店街TAKE OUT」を8月24日にスタートさせた。

 同商店街では4月半ばごろから、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて弁当販売等のテイクアウトサービスを始める飲食店の数が増えたものの、各店が独自で実施していたことから、そのサービスの内容が利用客に伝わりにくい状況だった。そこで商店街は、どの店にどんなテイクアウトメニューがあるのか、情報を取集・整理してわかりやすくウェブサイト上に提示することにした。参加店舗は現在8店舗。今後徐々に増やしていく予定だという。

 この「円頓寺商店街TAKE OUT」は、ウェブサイトから希望の料理を選び、店に電話をかけて注文するというシンプルなシステム。注文した品は、利用者本人が直接店へ出向いてピックアップする他に、デリバリーを頼むこともできる。

 デリバリーを担当するのは、デイジーメッセンジャーという自転車便サービスだ。企業に依頼された書類配達を主な事業としているこの地元の物流業者は、コロナの影響でリモートワークが浸透したことで、オフィス街での仕事のニーズが激減し困窮していた。一方、商店街側は、以前より独自の出前・宅配サービスのシステムを展開したいと考えていたことから、連携の話が一挙に進む。この物流業者とタッグを組んだことで、商店街は、1~2㎞圏内のお客様に自分たちの商品をスムーズに届けることが可能になった。

 「円頓寺商店街TAKE OUT」は、ウェブを活用しながらも、ウェブ上での予約・決済のシステムは敢えて導入していない。これは、注文から料理の提供まで短時間のサービスが要求される飲食業においては、利用者に直接参加店舗に電話してもらうのが一番効率良いとの判断によるものだ。このシステムにしたことで、問い合わせやオーダーの変更等にもより早くより柔軟に対応することができている。ウェブ上で即時的なやりとりの必要がないため、専任の事務局を持たない商店街で運用しやすいことも、大きな利点だ。

 先月の24日に始まったこのテイクアウト・デリバリーシステムは、既にリピーターがつくなど、上々の滑り出しを見せている。さらに商店街は、本年度に実施が予定されている、国の「Go To 商店街事業」に備え、物販のECサイト(こちらはインターネット上で決済できる商品販売サイト)も準備中とのこと。「飲食と物販、それぞれの商売の性質に合ったシステムを構築して、withコロナ時代の生活スタイルに柔軟に対応できる、新しい商店街のかたちを目指したい」と理事長の田尾大介さんは前を見据えている。

※ウエブサイト「円頓寺商店街 TAKE OUT」

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