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自分たちの街への思いが実現へ。“日詰おさんぽカフェ”【岩手県紫波町・日詰商店街】

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商店街の一角に素敵なくつろぎの空間が出現!

 「街にこんな空間があったら…」、「ちょっぴり珍しくて美味しい朝食が食べられたら…」そんな思いがギュッと詰まった “日詰お散歩カフェ”の第一回目が、岩手県紫波町の日詰商店街の一角で6月21日(日)に開催された。この日限定で用意された、インパクト大のスイカパンやお花畑をデザインしたフルーツサンドは即完売。他にもドリンクやお菓子、地元農家の新鮮な野菜が並び、普段は静かな日曜日の商店街に賑やかな声が響いた。

 「うちの商店街は昔からある古いところ。その地域資源を活用してお洒落な取組みをしてみたい…昨年の12月に隣町で開かれた商人塾(※)の研修に参加し、そこで自分たちの街をどんな風にしたいのかを考える大切さを学びました。“緑があるくつろぎの空間があったら”、“田舎にこんなお洒落なものがあるなんて!と驚かせたい”と、参加した3人で街への思いを話し合い、それを形にしてみようとなったんです。」そう話すのは、商店街で飲食店を営むこのイベントの立役者、鷹觜(たかのはし)賢次さんだ。

(上)鷹嘴さん渾身のフルーツサンド。生クリームには酒粕を使用するなど、他にはないオリジナリティを追求。(下)この日の為にと老舗のパン屋が作ったスイカパンは中身もそっくり。

 実現に向けて動き出そうとした矢先、国内で新型コロナウイルス感染症が拡大。6月に入り事態は落ち着きつつあるものの秋まつりの中止が決定し、さらに、定期開催していた朝市も中止に。しかし、こんな状況だからこそ経済的に打撃を受けている飲食店のためにもなんとかせねばと、鷹嘴さんらは新たにイベントを行うことを決意、賛同する地域住民とともに5人で、「日詰みらいプロジェクト」を立ち上げた。すべてが初めてのことで手繰りで準備を進める中、イベントの約1週間前に、申請していた町の補助金が採択されたとの知らせが舞い込む。それに後押しされ、準備にさらなる熱が入った。

 イベント当日は午前9時のスタートと同時に多くの人が訪れ、出店した7店全てで行列が絶えないほどの盛況ぶりをみせた。会場となった盛岡信用金庫の駐車場にテラス席や人工芝を設け、アルコール消毒の設置や席同士の間隔を空けるなどの感染防止対策も取りながら、くつろぎの場を提供した。来場者からは、普段と違う雰囲気で楽しめたとの喜びの声やもう一度限定商品を販売して欲しいと熱望する声が多く上がった。

 「少しの工夫で、いつもの商品が新しいものに生まれ変わり、今までなかったポケットパークの様な心地よい空間も作れるんだと手応えを感じることが出来ました。コロナ禍で影響を受けたお店にも貢献できたかと思います。」と鷹嘴さん。 今後は、MAPづくりやまち歩きなどにも挑戦し、今あるものを活かしながら新たな街の魅力を創出する構えだ。

(※)日詰商店街の鷹嘴さんが参加した商人塾は、全国商店街支援センターの支援事業(商人塾支援事業)です。参加の様子はこちらをご覧ください。

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