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「お弁当」で絆を明日につなげよう―「お弁当パラダイス」開催!【岩手県盛岡市・盛岡大通商店街協同組合】

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 岩手県盛岡市の盛岡大通商店街協同組合は6月21日(日)、商店街の歩行者天国の会場で、テイクアウトサービスを行っている地元の飲食店がつくる弁当を一堂に集めて販売するイベント「お弁当パラダイス」を開催した。

 盛岡大通商店街及びその周辺エリアでは、4月半ば頃から新型コロナウイルス感染症の拡大防止と売上確保の対策としてテイクアウトサービスを始める飲食店が増加。それに対して地元住民から「興味はあるけれど入ったことのない店には弁当を買いに入りづらい」「複数の弁当を比べてみてから選びたい」という声が上がったことから、同商店街は5月11日より30日までの日曜日を除いた18日間、組合所有の建物内に特設スペースを設け、各店舗の弁当の販売をサポートする取組みを行ってきた。当初5~6軒だったこの取組みの参加店舗は、最終的には15軒までになり、期間中コミュニケーションの機会が増えた店主たちは、コロナ危機をともに乗り越えようと結束し、つくった弁当を全部売り切るために参加店舗が一丸となって声がけするなど協力し合うようになったという。 

 その「弁当販売サポート」は、緊急事態宣言の終了を受け5月30日で一旦終了した。しかし、「もうあの弁当を食べられないのか、残念」「次はないのか」という惜しむ声や次回開催への要望が利用者から相次いだこと、さらに、折角芽生えた店主間のつながりを活かしたいとの思いも強かったことから、商店街はあらためて、歩行者天国のイベントとして開催することにした。イベント名の 「お弁当パラダイス」 は、会場の「歩行者天国」の「天国」に因んだという。

 21日の「お弁当パラダイス」には、地元の24の飲食店が出店した。12時の開始からわずか10分、15分で売り切れる弁当が続出し、補充を何度も繰り返しながら、終了時刻の15時までに計1500個余りを売り切るほどの盛況ぶりであった。

 実は盛岡大通商店街協同組合は、「弁当販売サポート」の取組みに、組合員、非組合員に関係なく参加を希望する店舗を全て受け入れてきた。それは、コロナの危機があまりの非常事態だったため、組合云々の議論をする前に沈み込んでいくエリア経済を一刻も早く引き上げたいとの思いからだった。

 「結果的に、この緊急事態に迅速に対応できたことは、組合の存在意義を示すいいチャンスにもなったのではないかと感じています。何より、今回の取組みで、地元の飲食店の店主たちの結束力が実に強くなりました。それは今後の、このエリア全体の活性化に必ずプラスに働くはずです。そのきっかけをつくることができて、本当に良かった」と話すのは、同組合の事務局長・中村正樹さん。「お弁当パラダイス」は、7月の最終日曜日に次回の開催が決まった。中村さんは、今後の展開として、お弁当だけでなく、「スイーツパラダイス」や「カフェパラダイス」など、歩行者天国に絡めてより多くの客層に楽しんでもらえるイベントを行い、地域の人と人、店と人とをつないでいきたいと考えているそうだ。

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