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商店街で社会実験―コロナ後の過ごし方をシミュレーション【静岡県沼津市・沼津新仲見世商店街他】

  • 安全・安心

社会実験が日常を取り戻す第一歩に

 新型コロナウィルス感染症の流行後の街なかで、ソーシャル・ディスタンスを意識した新しい過ごし方を検討するため、5月23日(土)、静岡県沼津市の沼津新仲見世商店街から沼津銀座東側路地のエリアの飲食店12店舗が協力し、社会実験「NUMAZU OPEN AIR NIGHT(沼津オープンエアナイト)」が行われた。この実験は住民や店舗の声を反映させながら、今後複数回にわたり実施する予定だ。

 今月15日に県の緊急事態宣言が解除され、人々が段階的に日常を取り戻しつつある沼津市。市内で営業する飲食店では、感染拡大の第2波、第3波の到来を避けるべく、店内での“密”を避けるためにテーブルや椅子の間隔をあけて配置しているところが多い。そこで、店内で間引かれたテーブルや椅子を活用し、店の前や公共空間に設置スペースをつくり、各店で購入した商品を屋外で楽しんでもらえないか、と今回の取組みが考案された。

  実行委員のメンバーは、昨年度市が主催したリノベーション・スクールに参加した市民たち。緊急事態宣言の解除のタイミングを見計らい、2週間程の短い準備期間で、店主たちの希望を募り、市と警察署のバックアップのもと道路規制や使用許可を取り付け実施へと一気にことを運んだ。このスムーズな運営・連携体制は、かねてより市と商店街とがナイトマーケットなどの社会実験を頻繁に行い、道路の使い方をはじめとする中心市街地の活用法を試行してきたことで培われたという。23日は市道に面した店舗で実験が展開されたが、今後は、県道に面した店舗などでも実施できるように、県との連携も進める構えだ。

アーケード撤去後の商店街の姿をシミュレーション

 折しも今回メーン会場となった沼津新仲見世商店街は、アーケード撤去が決まっており、撤去後の空間活用を模索している最中である。同商店街会長の井草雅彦さんは、「今回の取組みは、アーケード撤去後の新しい商店街の姿をイメージするいい機会となっています。緊急事態宣言が解除されても消費活動はすぐには元に戻りませんが、商店街がこの企画を通じ、ささやかに日常を楽しめる安全な空間を提供することで、まずは市民の皆さんに街に出てもらう感覚を取り戻してもらえれば。そして地域の経済も一歩一歩日常に戻っていくことができれば」と語っている。

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