東京都品川区の不動前駅通り商店街振興組合は、新型コロナウイルス感染症拡大抑止のための外出・外食の自粛により影響を受けている加盟店や地域住民に向け、商店街自らが注文サイトを運営し、いつもの味や商品などを提供する「不動前おうち宅配便」を5月3日より開始した。
商店街に加盟する26店舗が参加してスタートした「不動前おうち宅配便」。
国や東京都の自粛要請により、加盟店は臨時休業や時短営業を強いられ、売上減少の声が数多く上がっていたところ、同振興組合は「商店街として何かできないか」と緊急理事会を開き、コロナ緊急対策を講じることを決定。加盟店や各関係者の賛同・協力を得て、一体となりスピード感をもって取り組んだ結果、迅速に宅配サービスを開始することができたという。
デリバリーの注文サイトは商店街が自ら運営することで、加盟する飲食店や物販店など各店舗は費用負担をすることなく、このサービスを実現させたことも特長だ。
顧客が「不動前おうち宅配便」に注文を申し込むと、参加している店舗へと情報が連携される。注文は1000円以上、複数店舗の合算もOK、配達料金は無料だ。
配達員は、商店街が人材紹介会社ネオキャリアが運営する「すきまバイトアプリwakumo」を活用し、雇用している。
配達員には1日2回の検温などの健康管理のほか、配達時の感染予防対策もしっかりと実施している。
不動前駅通り商店街振興組合理事長の古谷憲一さんは、
「加盟店ではテイクアウトの充実など努力を行っていますが、事態も長期化していることもあり、今回、商店街として『不動前おうち宅配便』を実施することにしました。私たちは『人と人とをつなぐ街』をキャッチフレーズにこれまでも活動してきましたが、この宅配システムを通じて地域やお客様、そして、これまで商店街をご利用していなかった方とつながることができたら嬉しく思います。また商店街で笑顔で会える日まで取り組みを進めていきます。」と話している。