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コロナに負けない! 花と清掃活動で元気な商店街を 【高知県高知市・魚の棚商店街】

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    清掃された通りに色鮮やかな花々が映える

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、全国的に生花の需要が落ち込んでいる。卒業式、結婚式などの式典・イベントの自粛やキャンセルが相次ぎ、各地の生花店では多くの花々が行き場を失っている状態だ。

 

 そんな中、高知市にある魚の棚商店街が、店主たちで商店街の通りを清掃し、そこに生花店の在庫になってしまった花々を飾って、清潔な商店街で明るくお客様を迎えようという取り組みをスタートさせた。

 

 きっかけは3月上旬のこと。高知県にもコロナウイルス感染症の患者が発生し、街なかも人通りが減り、商店街にも閉塞感がただよっていた。魚の棚商店街会長の細川洋伸さんは、居酒屋店主の佐々木健二さんと「このまま、ただ事態が過ぎ去るのを待つだけで良いのだろうか。何か自分たちで出来ることはないだろうか」と日々話をしていたという。そうして、「国や行政に頼るばかりでなく、自分たちの手で商店街を安心・安全な場所にしていこう」と動き出すことに。

 名付けて「コロナに負けるな!清潔で明るい街づくり計画」。

 若手店主たちが中心となって各店舗の前の道路を漂白剤で清掃し、アルコール散布での除菌する活動を始めた。使用した次亜塩素酸ナトリウム(漂白剤)や、アルコールの取り扱いについては、自らが地元で人気の惣菜店を手がける細川さんの食品会社の清掃マニュアルや衛生管理の知識が役立った。

   花を眺めながら買い物する人たち

 清掃作業が終了する頃には、商店街内の生花店から「捨ててしまってはもったいないから」と、在庫だった花の無償提供も決定し、スイートピーやカーネーションなど色とりどりの鉢植えがきれいになった通りに置かれた。

道行く人からは、「やっぱり花を見ると気持ちが明るくなる」と多くの喜びの声が寄せられているという。

 さらに輪は広がり、地元テレビ局のオンエアでこの情報を知った別の生花店も活動に賛同し仲間に加わる。現在3つの生花店が花を提供、桜やカラーなど種類も増え、約80メートルの通りに30鉢ほどが並び、ますます商店街は華やかになっているという。

 細川さんは、「最初の佐々木さんと二人の会話から、どんどん大きくなり、今ではほぼ商店街全体の活動に広がりました。清潔なまちをつくるのも私たち商店街の担い手の大事な役割です」と笑顔で話す。

 今後も状況が終息するまで、週一回ペースで活動を継続する予定だ。

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