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若者の夢をのせて、商店街で映画づくり 【富山県富山市・千石町通り商店街振興組合】

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富山県富山市の千石町通り商店街振興組合が製作した映画「まちむすび」が、1 月 29 日に上映開始を迎える。監督は組合副理事長の清水智紀さん。映画には、商店街の店主や県内のアマチュア劇団員ら約 50 人が出演している。

若者の夢を育てられるような街になりたい―その想いを実現するために、千石町通り商店街振興組合の若手店主たちは民間団体と連携し、住民を巻き込んで地域全体が一体となれるイベントを開催することで商店街の活性化を進めてきた。その最初の取組みは、2013 年の映画「がんこもん」の製作だ。この映画は、集客減や後継ぎがいない商店街の店主たちが、未来に向かって必死に生きている様をファンタジーを交えて描いた作品だった。その後商店街は、「4 コマまんが総選挙」(店や店主を題材にした 4 コマ漫画を公募し、買い物客の投票でグランプリを決めるイベント)、「SENGOKU アートムーブメント」(商店街の通りを埋め尽くすような巨大なジグゾーパズルをつくり遊ぶイベント)など、ユニークなイベントを次々と企画実施することで自らの認知度を上げつつ若者層を中心にファンを増やし、2017 年には交通量が前年比の 1.8 倍に増加するなどの効果を上げた。

今回上映する「まちむすび」は、「がんこもん」に続く 2 作目の映画。商店街の人情ストーリーを踏まえて、現代社会の金融システムに疑問を呈しながら、「お金」と「人の心」の動きにスポットライトをあてた社会派ヒューマンドラマだ。クラウドファンディングを活用し、賛同者から製作費を集めて補助金ゼロの民間力を発揮したり、出演、脚本、撮影、音楽全てを県内在住のスタッフが手がけたりするなど、そのユニークな手法で製作当初から話題を集めた。店主たちの演技は熱く、借金取りと店主たちが揉めるシー ンでは、余りの迫力に実際に通報されて警察が呼ばれてしまった(予め撮影許可を取っていたので事なきを得た)という撮影秘話も。

「私たちの取組みに共感してくれた多くの人の想いが詰まったいい作品になりました。街を元気にするためには、そこに住み、街とともに成長していく若者の力が必要です。彼らのやりたいことや活躍の場をつくりだすことで、この地域、ひいてはこの国の未来もつくっていけるものだと信じ、これからも商店街の活動を進めていきます」と、清水さん。「まちむすび」は、今月 29 日から北日本新聞ホールなどで上映される。

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