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結婚する二人を心から応援する商店街 「きつねの嫁入り行列」開催!【静岡県沼津市・沼津あげつち商店街振興組合】

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「きつねの嫁入り行列」 。150人以上が列になり、街なかを練り歩いた

昔、漁師の青年が川向うに住む娘に恋をした。娘との逢瀬を神様に許してもらうため、上土(あげつち)の朝日稲荷神社に1年間毎日参拝する。すると、「浜の不動尊に行きなさい」とのお告げがあった。青年がその場所へ行くと、そこには意中の娘が。二人の祝言の日、花嫁は、渡し船に乗って青年の家へと向かった・・・

静岡県沼津市上土町の朝日稲荷神社に伝わる民話『朝日稲荷と嫁入り船』である。その話を、実際の花嫁と花婿を迎えて再現し、まちを挙げて祝うというイベント「きつねの嫁入り行列」が、10月6日(日)に開催された。主催は、沼津あげつち商店街振興組合。今年で11回目となるイベントだ。

上土は、伊豆半島を流れる狩野川のほとりの町で、沼津駅から沼津港の中間に位置する。「きつねの嫁入り行列」の“リアル花嫁”は、沼津港の対岸から渡し船にて、“リアル花婿”の待つ上土に川をさかのぼってやって来る。その花嫁を花婿が岸で出迎え、二人は朝日稲荷神社へと進む。由緒正しき神社で厳かに祝言を挙げ、その後は、嫁入り行列となる。人力車に乗った花婿花嫁とそれに続く人々の列は、商店街中を練り歩き、沿道の人々から祝福をうける。結びはウェディングケーキの入刀。参列者たちにはケーキのおすそ分けが振舞われる。

このイベントがユニークなのは、家族や友人だけでなく、だれもが希望をすれば花嫁行列に参列できること。そして、参列者が皆、狐の化粧をしていることだ。狐は稲荷神社の神様の使いであるとともに、この商店街の象徴でもある。昭和30年代前半、商店街の若手らは狐の面を身に着け、セールの宣伝などを行っていた。狐の化粧は、ボランティアで参加している地元の高校生や美容学校の生徒が、一人一人に無料で施す。6日のイベント当日には30人の生徒たちが、150人もの参加者の化粧を担当した。

港から渡し船で川をさかのぼり、上土に到着した花嫁

沼津あげつち商店街振興組合が、狩野川という地域資源を活用し、この市民参加型の婚礼イベントを企画・実施してから、今年で10年になる。人々を温かい“もてなしの心”でつないできたイベントの存在は、今では地域に浸透し、年に1度1カップル限定であるにもかかわらず、「来年こそは、花嫁花婿としてこのイベントに参加したい」と複数組の申し出があるそうだ。

「結婚式をしたいという人たちを、心から応援する商店街でありたい」と語る理事長の小松浩二さんは、このイベントが地域観光に新たな示唆を与える可能性についても言及した。「港から、商店街、沼津駅という川のルートを辿るイベントは、この土地の豊かな旅の楽しみ方を、多くの人に伝えるきっかけにもなり得る」と。

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