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“これからの商店街”を考察―「商店街フォーラム」開催 【全国商店街支援センター】

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6 月 21 日(木)、東京ベイ有明ワシントンホテル(東京都江東区)にて、“これからの商店街”をテーマに「商店街フォーラム」が開催された。商店主、行政、商工団体関係者など 230 人を超える出席者は、これからの時代の商店街活性化の方策について考察を深めた。

フォーラムは、全国商店街支援センター代表取締役社長・桑島俊彦氏のオープニング講演に始まり、公益財団法人世田谷区産業振興公社理事長・近藤賢二氏による基調講演「日本企業の進むべき道-IoT、ビッグデータ、AI の時代-」と続いた。現代は、単にモノを売る時代ではなく、そのモノにどれだけサービスを含めて売ることができるかを問われる時代であり、その時代を生き抜くためには、ビックデータを分析し、お客様一人一人のニーズを知り、 それに対応することで、社会生活の価値を向上させていくことが重要である。また、世の変化に対応するためには、 今のビジネスモデルに固執するのではなく、新しいことに挑む必要があると論じた。

後半のパネルディスカッションでは、大阪市立大学名誉教授・石原武政氏のコーディネートのもと、みやのかわ商店街振興組合前理事長・島田憲一氏、戸越銀座商店街連合会専務理事・亀井哲郎氏、円頓寺商店街振興組合前理事長・高木麻里氏、高松丸亀町商店街振興組合理事長・古川康造氏により、「これからの商店街」というテーマで議論が進められた。 島田氏は、高齢化をチャンスと捉えているという。時間のある元気な高齢者の力を商店街の取組みで生かすことで、 人と人がつながり互いに助け合うことができるようになり、それがお得意様づくりにもつながると考える。亀井氏 は、商店街は商店主のものではなく、地域の人々のものという考え方が大切なのではないか、商店街が住民のニー ズを知って応えていくことで、商店街というフィールドを住民にお返ししていく、という感覚が大切なのではないか、と説いた。高木氏は、店主だけでなく、街を愛する外部の人を巻き込むことが重要であること、また、どんな小さな取材や、提案や苦情に対してもしっかりと応えていくという姿勢を維持していけば、それが商店街活性化の成果へとつながると述べた。古川氏は、今は、商売人がまちづくりを行うことで、多くの協力者を得ながら、商店街を人々の安心安全の核としていくことが評価される時代であると語った。加えて、補助金をうまく活用し成果を 上げることは、地価を上げることにもなり、結果、税金でお返しができるという考えも重要であると述べた。

高齢化が深刻化するとともに、情報化が進みネットでモノが買える時代の今、人と人がつながることは、そこに新たな価値とニーズが生まれ、サービスがつくり出されることにもなる。その場こそが商店街であり、そこで生まれるビジネスのチャンスを活かすことに、商店街の生き残る道があると気づかされたフォーラムであった。

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