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商店街におしかけて、ラジオ体操―まちなかをもっと面白く!【愛知県豊橋市・大豊商店街周辺中心市街地】

  • 地域振興

    各種連携

    空店舗活用

商店街におしかけてラジオ体操をしている様子

愛知県豊橋市の中心市街地で、商店街に市民がおしかけラジオ体操をして交流を深める、というユニークな取組みが行われている。その名もズバリ「おしかけ!ラジオ体操」は、“豊橋のまちなかをもっと面白い場所へ”をモットーに、市民主導のまちづくりをめざして立ち上げられた「豊橋まちなか会議」によるイベントだ。

「豊橋まちなか会議」は、駅前エリアの再開発に向けて、地元の自治会、企業、商店街、イベント団体、大学などが2008年に発足した「豊橋駅前大通地区まちなみデザイン会議(駅デザ会議)」の部会から独立したもの。市民がまちづくりについて自由に話し合う“場”として10年以上機能してきた駅デザ会議の活動から生まれた様々なビジョンを実現化するため、昨年の9月に立ち上げられた組織だ。その「豊橋まちなか会議」が真っ先に開始したのが、まちなかの空間の活用案を市民から募り、具体的な活動や事業を企画していこうという取組みである。

昨年12月に実施されたプレゼン大会には、地元自治会、事業者、大学院生らが企画を発表。平日のランチタイムにまちなかにキッチンカーを集める「出張!まちなか昼ごはん」や、スプーンをワークショップでつくって、そのスプーンで近隣店舗のメニューを食べてみようという「monohito vol.1」など、独創的な9つの企画が提案され、全て採用された。その企画の一つが、「おしかけ!ラジオ体操」である。

「おしかけ!ラジオ体操」は、水上ビル(大豊協同組合、他)の店から毎月一店舗が選ばれ、そこに参加者がおしかけていき、店の前でラジオ体操をするという活動。その店の店主の話も聞くことができる。周辺に暮らす人、お店の人、オフィスで働く人、再開発の工事をしている人が商店街に集まり、ほんの少しの時間を共有して体を動かすことで、人々の間にゆるいつながりをつくるのを目的としている。「道行く人も興味津々でその光景を眺めたり、終わったあとにおしゃべりが生まれたり。これをきっかけに新しい交流も生まれています。2年後には再開発で広場や図書館ができますが、その新しい場所を私たちが有効に活用できるように、今からまちの日常の中で関係づくりを進めています」と、この企画の提案者の山本幸司さん(豊橋まちなか会議理事、駅前大通二丁目自治会長)は語る。

ラジオ体操の受け入れ側である大豊協同組合(大豊商店街)は、近年、空き店舗ゼロを目指して積極的に取組を行っている商店街で、理事長の黒野有一郎さんは、豊橋まちなか会議の副会長でもある。「『おしかけ!ラジオ体操』は、地域の人たちが商店街の新規出店の店を知るいい機会にもなるので、地域にまだなじみが少ない新規出店者を応援する企画でもあります。現在、豊橋では再開発と並行し、市民参加型の面白い企画が次々と実現しています。商店街もそれに応えて、まちなかで地域の人たちと一緒に“楽しい”を追求していきたい」と、黒野さん。これから豊橋のまちがどんなに面白くなっていくのか、楽しみだ。

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