子どもたちが仮想のまちをつくって運営するイベント「こどもタウン葉山」が、11月4日(日)、神奈川県三浦郡葉山町の一色小学校体育館で開かれた。主催は、一色大滝商店会の有志が結成した一色大滝まつり実行委員会。同イベントは今年が2回目の開催だ。
一色大滝商店会が位置する一色岡地区には子どもたちが遊べるお祭りが少ない。そこで、子どもたちの郷土愛を育み、かつ、商店会と子どもたちの交流を図ることで地域の防犯、防災にも役立てようとの思いから、昨年商店会は実行委員会を立ち上げ、「こどもタウン葉山」を実施。それが大好評を博し、今年も開催する運びとなった。
今年の「こどもタウン葉山」は、8月5日の「こども会議」と呼ばれるワークショップから始動した。葉山町立一色小学校の児童を中心に約15人の子どもたちがイベント当日までに計5回集まり、商店会の店主たちのアドバイスなども受けながら、出店する店の業種やメニューを考案したり、ダンボール工作などでファザードをつくったりして自分たちの発想を生かしたまちづくりを進めてきた。
イベント当日の11月4日、会場の体育館には、子どもたちがつくった警察や銀行、雑貨店やカフェにお化け屋敷などが出現。当日参加の子どもたちは、まず役場で「町民登録」を行い、学校でルールを学んだ後に「おしごとセンター」で店を選び、店員として働いてお金(仮想通貨)を稼いで、そのお金を使ってお客さんとして遊んだ。
また、今年の新しい試みとして、付き添いの大人たちも楽しく過ごせるようにと、「こどもタウン」の横のスペースでは「大人マルシェ」も同時に開催。商店会のメンバーが、美味しいもの、こだわりのものを揃えたブースを出し、そこに「お仕事センター」で仕事を見つけた子どもたちがお手伝いとして加わることで、マルシェは、店主と子ども(店員)、そして保護者たち(お客さん)とが互いに交流しながら売り買いを楽しむ場となった。
イベントには300人を超える親子連れが集まり、大盛況に。実行委員長の宮寺透雄さん(一色大滝商店会長)は、「町内会、こども会、葉山町教育委員会、一色小学校校長先生、葉山町商工会、葉山町商店会連合会、NPO法人ミニシティープラス、田園調布学園大学など、実に多くの方々のご協力をいただき、『第2回こどもタウン葉山』を成功に導くことができました。これからも、地域の連携を大切にしながら、もっともっと家族で楽しめて、子どもたちの心に残るものとなるよう、このイベントを進化させていきたい」と早くも次への抱負を語った。
関連した取り組み 地域の皆が連携し、未来の人材を育成 「黒崎こども商店街」