和歌山市中心部にある北ぶらくり丁商店街で、この4月から毎月開催されている朝ごはんマルシェ「北ぶら はじめ食堂」が話題だ。
毎月第1火曜日の午前7時。普段なら定休日で静かな商店街には、和歌山県産のキヌヒカリを使ったおかゆ定食、カレーやおにぎり、タマゴサンドやドリップコーヒーなどバラエティに富んだ屋台が出現。アーケード下の通路中央にはテーブルと椅子が並び、出勤途中の会社員や家族連れなど多くの人が朝食を楽しんでいる。地元で採れた新鮮な野菜や卵などの買い物をする人も。
8時45分からは、ストリートエクササイズと題してインストラクター指導のもとでヨガマットを使った健康体操を実施。「朝食後のリフレッシュになる」と、こちらも年齢を問わず好評だ。
この「北ぶら はじめ食堂」を企画したのは、北ぶらくり丁商店街振興組合と、空洞化の進む和歌山市中心部に再び賑わいを取り戻そうと活動するVIVA(ビバ)のメンバー。VIVAは、昨年10月から5回にわたり和歌山市が開催したまちづくりスクール「わかやま共創実践プログラム『チャッカソン』」の参加をきっかけに、20代のメンバーを中心に誕生したイベントチームだ。
「美味しい朝限定メニューを出勤や登校前に食べてもらい、和歌山を健康にしよう!」というこの企画は、商店街のにぎわいづくりと、将来の出店希望者の後押しも目的としている。
北ぶらくり丁商店街振興組合理事長の桑島英樹さんは、
「若い人たちが面白い提案をしてくれました。最初は定休日のイベントに不安もありましたが、皆で協力して準備したり、地元新聞やテレビも取り上げてくれて、予想を超える多くの人に楽しんでもらっています」と話す。
和歌山市内の飲食店を中心にした出店者も、初回8店、2回目は10店、3回目15店と増加。ここでしか味わえないメニューを提供する店や、早々に1時間ほどで完売してしまう人気店も出ているという。3回目の開催となった6月7日には、3時間でおよそ300人が朝食を楽しんだ。
「回を重ねるごとに周知も広がり、子どもさんと一緒のご家族連れもたくさん来てくれるようになりました。夏休みと重なる8月には、子どもたちが喜ぶ企画も考えようと、今、皆で話しています」と、桑島さん。
次回の「北ぶら はじめ食堂」は7月5日に開催予定。