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アーティスト、店主、お客さんがつながるアートイベント、只今開催中!【静岡県富士市・吉原商店街振興組合】 

  • イベント

    各種連携

    空店舗活用

左上から時計回りに、コーヒー豆専門店の針金アート、空き店舗を使ったインスタレーション、お茶の販売店では茶葉がテーマ、唐揚げ専門店ではいたるところに唐揚げが

 静岡県富士市の吉原商店街を舞台に、3月6日から、アートイベントが開催されている。イベント名は、「観るは法楽(ほうらく)」。“モノを観るのは楽しい”という意味だ。その名が示すように、このイベントでは、同県在住のアーティストたちが、商店街の店舗(空き店舗も含む)に、水彩画、油絵、リトグラフ、針金アート、メタルアート、テキスタイルアート、木製アートなど、さまざまなテイストのアート作品を展示。店主と来街者は自由気ままにそれを観て、大いに楽しんでいるという。

 このイベントは、商店街で舞台衣装などの製作を手掛ける店「アトリエテチ」を約2年前から構える小川浩子さんが企画した。アトリエテチには、ギャラリースペースがあることから、普段からアーティストがよく訪れる。小川さんは、アーティストたちとの会話の中で、彼らの多くが商店街を面白く感じていることに気が付いた。
 「吉原商店街は、築60年のコンクリート建築の集合体で、リノベーションを繰り返していることもあって、見る角度によって建物にさまざまな表情があるんです。それがすごく面白いと、多くのアーティストが言うんです」(小川さん)

 加えて、アーティストたちが、作品を発表する場が少ないという問題を抱えていることも知っていた小川さんは、「それならば、いっそのこと商店街全体をギャラリーにみたてて作品展をやってみてはどうか」と、ひらめいた。こうして、小川さんは、知り合いのアーティストと商店街の店主一人ひとりに声がけを始めた。

 そして1年後、50人を超えるアーティスト(個人及び団体)が、営業している店舗28ヶ所、空き店舗5ヶ所、駐車場の屋上1ヶ所に思い思いの作品を飾るアートイベント「観るは法楽」が開催される。店舗とアーティストのマッチングは、ほとんど全て小川さんが行った。店の雰囲気とアーティストの作風を尊重し、ベストマッチを探ったとのことだ。中には店舗に足を運び、その店の商品などをモチーフに作品をつくったアーティストもいた。

「内藤金物店」の展示。商品のディスプレイも合わせてコラボ作品となった

 小川さんは、商店街でアートイベントを行う意義についてこう語る。「美術館やギャラリーで作品を観賞してもらうときには、静かに観ないといけないとか、子どもを連れて行けないとか、制約がかかったりします。でも、商店街で観てもらうのであれば、何も制約がありません。大人でも子どもでも、自分の好きなように観ればいい。そんなふうに、いろいろな人に自由に観てもらえるというのが、作家さんたちの新たなインスピレーションにもつながると思いました」

 さて、このイベントは商店街にはどのように作用しているのだろうか。「内藤金物店」に展示されているのは、角田ひとみさんの作品。アクリル絵の具を使った明るくやわらかな色合いの絵の中には、内藤金物店の商品もちりばめられている。6代目店主の内藤佑樹さんによると、この作品に合わせて店内のディスプレイを変えたところ、ディスプレイした商品の売り上げが伸びたそうだ。商店街を回遊するお客さんもあきらかに増えているという。「小川さんに紹介された作家さんが、何度もお店に来てくださって、店の魅力や特徴を引き出す作品をつくってくれました。今回のアートイベントを通じて、今まで気付かなかった店の魅力に気付いた店主、そしてお客さんは多いのではないでしょうか」と内藤さんは話す。

 アーティストと店主、そしてお客さんを作品でつなぐ、このアート展は、3月27日まで開催している。

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