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活性化事例

個店の魅力磨きだけじゃないんです。人材育成やコンテンツづくりに結実

繁盛店づくり

情報発信

個店活性

人材育成・組織力強化

事業名 繁盛店づくり支援事業
商店街名 四万十市商店街振興組合連合会女性部 玉姫の会/高知県四万十市

「土佐の小京都」と称される四万十には、戦国時代に京都の宮家から嫁いできた姫君がいた。その名を冠する「四万十 玉姫の会」は、商店街の元気な女性陣の会だ。彼女たちが今取り組んでいるのは、“個店の魅力向上”。個店の魅力アップで、街の魅力もアップしようと奮闘する、その姿をここに紹介する。

入口に設置された消毒スプレーの横にハンドクリームをディスプレイ。商品訴求のコツを学ぶ

店から商店街、地域へ広がる女性の力

「すごく良くなったね!」「うん、商品が見やすくなった!」
弾む声が、店内を一層明るくする。「四万十 玉姫の会」が実施した「繁盛店づくり支援事業実践コース」の研修中の一コマだ。臨店研修に取り組む4店舗が、講師のアドバイスに従って行う〝お店づくり〞の進捗状況を、会のメンバーが一緒になって学んでいる。なかには、自分の店でも活用できそうなアイデアを、次々にカメラに収める人も。笑い声もあちこちから聞こえてくる。そう、玉姫の会はとにかく仲が良い。

 玉姫の会は、’05年結成の、5つの商店街の女性たちの会だ。「当初は互いに顔は知っていても、『あの人誰?』という状態でした。でも、私たち女性の元気がそれぞれのお店の元気に、商店街と地域の元気につながると考えて、積極的に交流するようになりました。今は互いのお客様を紹介し合う仲なんです」と話すのは、前会長の木戸和美さん。そのつながりを活かして、子どもの見守りや清掃活動など日常の活動から、セールやまち遊びイベントの開催、「玉姫様」にひもづくオリジナル商品や紙芝居づくりなど、街の魅力を掘り起こす活動も数多く行い、地域に活気を生み出している。

 その一方で、「やはり商店街のベースは、一つひとつのお店の魅力」と、現会長の乾いぬい 梢こずえさん。「個店の魅力を磨くことで商店街の魅力を向上させ、街全体を盛り上げることも大切」と、繁盛店づくりにも取り組んでいる。

 研修では、講師が参加店舗を訪れ各店舗の状況に合わせてアドバイスを行う。店主たちは、そのアドバイスを受けて店づくりを実践的に学ぶ。研修は公開されていて、参加店舗以外の人もノウハウを学ぶことができる。会のメンバーは、ワイワイガヤガヤと楽しく互いに励まし合いながら、研修を進めていく。

 今回の研修では、各店舗に共通する課題があった。それは、「お客様が入店したいと思える〝親しみやすさ〞をどう演出するか」ということだ。〝まちの文房具屋さん〞のイメージを念頭に、店頭の陳列棚のディスプレイをガラリと変えた『是澤商店』の是澤貴子さんは、「店内が明るい雰囲気になりました。お店が魅力的になると、自分自身も楽しくなることに気づきました」と、その効果を実感する。

玉姫の会会長の乾 梢さんが研修を牽引する
「毎日、お店をどう変えようか考えるのが楽しみ」との声も
臨店研修で実践的に学ぶお店づくりのノウハウは全体研修で共有される。「うちの店でもこれやりたい!」と会全体の士気が向上

個店の魅力づくりは次のステップへ
講師の淵上環さんの言葉に耳を傾ける若手社員たち

 乾会長の店である『エディオン イヌイデンキ』では、次の世代にこそ学びが必要と、若手の参加を促した。若手社員のひとり、浦田真名さんは「ディスプレイやPOPなど自分たちが見慣れてしまっていたことを、異なる観点から指摘してもらえる貴重な機会」と、真剣に講師のアドバイスに耳を傾ける。

 さらには、まちゼミならぬ「店〝魅せ〞ゼミ」を試験的に開催した店舗も。商品の土鍋を使って米を炊き、一緒に食べながら土鍋の魅力をおいしく伝える企画に挑戦した『陶器のみやざき』の宮崎雅子さんは、「これからゼミを活用して商品の良さをお客様にどんどん伝えたい」と意欲的。同じく、化粧品の正しい使い方を披露した『美粧堂』の友永朝子さんは、「お客様に喜んでいただける企画をスタッフとともにたくさん考えていきたい」と目を輝かせていた。

お客様に実際に使ってもらい魅力を伝える「店“魅せ”ゼミ」にトライ
行政の協力も得ながら発信力をさらに強化
各店の紹介動画を制作。今後を見据えた取組みも実現

 多くの内容が盛り込まれた今回の研修の極めつけは、店舗紹介のPR動画制作だ。動画の原稿は臨店研修4店舗がそれぞれ考え、撮影と編集は、市の地域おこし協力隊の橳嶋広樹さんが行った。橳嶋さんは、玉姫の会の強力な助っ人。「皆さんの〝できることは何でもやってみる精神〞を見習い、僕も積極的に取り組みました」という力作は研修最終日に公開。その出来栄えには会場から大きな拍手が沸き起こり、「うちの店も動画をつくりたい!」という声も早速上がっていた。動画は、QRコードにしてマップに掲載する予定とのこと。個店の魅力が街に広まるとともに、市との連携も深まっていくことだろう。
「楽しく元気に自分たちの商売を見つめ、お客様と地域とのつながりを大切にしながら、頑張っていきます」と乾会長。玉姫の会の繁盛店づくりは、さらに前へと進んでいく。

左)赤いはっぴがトレードマークの「四万十玉姫の会」。左から村上さん、木戸前会長、國吉さん、乾会長、友永さん、宮崎さん、是澤さん。右上)イベントで、手づくりの紙芝居「玉姫さまのおはなし」を披露。右下)会が考案した商品「玉姫様の小箱」はふるさと納税の返礼品にもなっている

関連リンク

この支援事業について詳しくは  繁盛店づくり支援事業

★この記事は、商店街活性化の情報誌「EGAO」の2021 Spring(春号)に掲載されています。
「EGAO」をご覧になりたい方はこちらへ。

商店街活性化の情報誌「EGAO」

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