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活性化事例

町境を越え、想いを学び合い活性化への灯火を広げる

商人塾

各種連携

コミュニティ

事業名 商人塾支援事業
商店街名 雫石よしゃれ通り商店街・鶯宿温泉街 活性化チーム/岩手県岩手郡雫石町

平成31・令和元年度実施の「商人塾支援事業」の事例を紹介。
隣の市や町からの塾生も参加し、新たな地域連携の足掛かりとなった。

「商人塾」開催で地域に連帯感と活気を

少子高齢化が急速に進む岩手県雫石町では、住み慣れた土地で暮らし続けるために、住民各々が主体的に行動する力を養い、その力で互いを支え合おうと、’15年頃より住民参加の話し合いや取組みがさかんに行われている。

そんな動きに連動し、商店街組織が不在だった街なかに、’17年、商店主たちが新組織・よしゃれ通りJV.(通称、雫石よしゃれ通り商店街)をつくる。商店街は発足以来、地域の取組みにも積極的に参画してきた。

その商店街が、’19年度約4㎞離れた鶯宿温泉街の活性化チームと組み、「商人塾」を開催。雫石周辺を盛り上げる方策を学んだ。カリキュラムは’18年度に取り組んだ「繁盛店づくり支援事業」がベースだ。 「個店の繁盛が地域の活性化にとって非常に重要だという『繁盛店づくり』の学びを、より広い地域で共有することで、さらなる連帯感と活気が生まれれば」と、商人塾のコーディネーター・櫻田七海さんは語る。

講師、他市町村からの塾生も同じ仲間

第1回目の研修の講師は、秋田県の花火通り商店街副会長の辻卓也さん。同商店街は、繁盛店づくりの取組みから始まり、地域の魅力の発掘・発信、地域の絆づくり、次世代の育成など多彩な活動を行っている。「自分ももがき苦しみながらがんばっている商店街の仲間」という言葉を皮切りに、繰り出される躍動感あふれる活動の様子と辻さんの想いを、塾生たちは前のめりに聞き入っていた。

なかには、35㎞離れた紫波町、64㎞離れた北上市からの塾生も。「こうして学ぶ機会を得られて嬉しい。自分たちの地域も厳しい状況。少しでも多くのヒントを持ち帰って活かしたい」(北上市からの塾生)という声が上がっていた。

今回の商人塾が契機となり紫波町の塾生たちと地域連携を視野に新たな事業の兆しが生まれている。また、花火通り商店街の取組みを参考に、商店街のマップづくり(※)も実現に向けて動き出した。塾生たちは次のステップへと駆け上がる。



(※)商店街のマップづくり(後日談)
柔らかなタッチで店主の人柄が垣間見える

この商人塾(第1回目研修)からヒントを得てつくることとなった商店街のマップは、研修実施から4か月後の4月11日に完成した。マップには「ぶらり商店街」というタイトルが付けられ、 よしゃれ通りJVの会員25店舗がその店主の似顔絵とともに紹介されている。「個性豊かな店主たちの人柄こそが商店街の一番の魅力」という考えから、店主たちの存在感が紙面からあふれ出るようなつくりになった。他にも、毎月第3水曜日に店舗が一斉に販売促進や情報発信を行う「ツイ曜日」、商店街を会場に15年間継続して開催されている「軽トラ市」などの情報が掲載されている。

マップは、 商店街や町役場、商工会、駅などで配布された他、社会福祉協議会の協力のもと、新型コロナウイルス感染症拡大防止のために外出を控えざるを得ない一人暮らしの高齢者に、商店街宅配サービスのお知らせとともに届けられた。

関連リンク

この支援事業について詳しくは  商人塾支援事業

よしゃれ商店街のマップ「ぶらり商店街」

★この記事は、商店街活性化の情報誌「EGAO」の2020 Spring(春号)に掲載されています。
「EGAO」をご覧になりたい方はこちらへ。

商店街活性化の情報誌「EGAO」

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