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活性化事例

一人ひとりの意識の変化を商店街の“力”に変える

繁盛店づくり

個店活性

事業名 繁盛店づくり支援事業
商店街名 長府商店街協同組合/山口県下関市

平成31・令和元年度実施の「繁盛店づくり支援事業」の事例を紹介。
お客様との新たな関係づくりに向けて20代~80代が一緒に研修を受講。新商品開発や陳列・POPの改善に取組む店主たちの姿は刺激となり、商店街の中にも好循環をもたらし始めている。

淵上講師による臨店研修

「個店力」を培い人を呼び込みたい!
長府商店街副理事長・山本晴治さん(右)と事務局・及川和美さん
成果報告会

山口県下関市の東部に位置する城下町長府。忌宮神社を中心に広がる商店街には、夕方ともなると買い物客が行き交う。しかしここにも地域住民の高齢化とそれに伴う顧客ニーズの変化の波が押し寄せていた。

危機を感じた長府商店街協同組合は’14年、「繁盛店づくり支援事業」を実施。自分では気づけなかった講師の助言のインパクトは大きく、店主たちは「変わらなくては」という思いを強くする。そして’19年、さらなる意識改革を図るべく、同事業(実践コース)に取り組み、自分たちの足元を見直すことに。

「今、商店街に必要なのは他にはない独自性、揺るぎない『個店力』。それが全体に波及すれば、魅力ある商店街になり人を呼び込むことにつながる」と話すのは、同組合副理事長の山本晴治さん。個店の魅力を引き出し、お客様との新たな関係をつくるため、臨店での研修に3店舗が名乗りを挙げた。

繁盛店づくりから新商品開発やマップ製作

60代の店主と妻のふたりで運営する青果店「水野商店」では、安くて新鮮な野菜の魅力をアピールするために陳列の改善に注力。立体的で見やすく、どの商品へもつい手を伸ばしたくなるレイアウトに生まれ変わった。

元気な83歳の女性店主が切り盛りする「むらかみ茶舗」は、店内の身近な物を活用して楽しく買い物できる店頭へと変身させた。入口付近の大きな棚を使って売りたい商品が最初に目に飛び込む導線を設計。店主の特技である書道と華道を活かし、簡潔かつ温かみある手づくりPOPと季節の花で店内を彩った。

老舗「みやはら製菓」では、県外からUターンした孫が、祖父母のもとで修業を続けながら新商品開発に取り組む。みそを使った皮で白あんを包んだ「みそまんじゅう」は、みそ特有の風味とあんの甘さのバランスが特徴。成果報告会での試食でも好評を得た。

「一番の成果は私たち自身の意識が変わったことです。たとえばディスプレイを改善したことで商品を置けるスペースが増え、より多くの種類の商品の仕入れが可能になりました。今までになかったものを置くことで『こういうものも売れるんだ』と気づきが生まれ、また次のモチベーションにつながっています」と水野龍夫さんが話すように、店が変わるにつれ店主の意欲も伸びる好循環が生まれている。

「お客様目線で考えるのが楽しくなりました。毎日外から店を眺めてはあれこれ考えています」というのは村上美恵子さん。こまめに更新を続けている手づくりPOPを「次は何を書くの?」と楽しみにしているお客様も多いそうだ。宮原雅弥さんは「講師の的確なアドバイスで商品づくりが楽しくなりました。これからも新しいことにチャレンジしていきたいです」と目を輝かせる。改善を経て、変化することへの勇気は、自信へとつながった。

共同製作した商店街マップ

研修のなかでは、講師・淵上環さんの提案で組合の手づくりの商店街マップを完成させた。

「予想以上に多くの方が積極的に意見をくれました。その結果、商店街のみんなでつくりあげたマップになりました」と事務局の及川和美さん。それぞれのなかで自分ごと化していく空気をみんなが感じたようだ。今回の取組みを力に変え、商店街は持続を目指していく。

関連リンク

この支援事業について詳しくは  繁盛店づくり支援事業

★この記事は、商店街活性化の情報誌「EGAO」の2020 Spring(春号)に掲載されています。
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商店街活性化の情報誌「EGAO」

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