事業名 | 商人塾支援事業 |
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商店街名 | 島本町商工会(島本町商業協同組合・水無瀬駅前商店会・島本共栄会)/大阪府三島郡島本町 |
令和元年度実施の「商人塾支援事業」の事例を紹介。繁盛店づくりに取り組んだ商店街が集まり商人塾を開催。個店の活性化から地域への活性化へと舵をとる
京都府との府境にある大阪府三島郡島本町。交通の便が良い立地ながら、山岳丘陵に多くの自然が残り、府内唯一の名水百選「離宮の水」もある、緑と美味しい水に恵まれた街だ。
ここ数年ベッドタウンとして特に子育て世代からの注目が集まるこの地域。しかし高齢化が進み、空き店舗が目立つという一面も。地元商店街の島本町商業協同組合・水無瀬駅前商店会・島本共栄会は「商人塾」を開催し、自分たちの商人としての力量と街のにぎわいをアップさせようと研修を重ねている。
その学びの下地は、島本町商業協同組合と水無瀬駅前商店会が以前に「繁盛店づくり支援事業」を活用していたことで培われた。阪急水無瀬駅近接の両商店街にとって、乗降者をどう呼び込むかが課題である。その研修を経験し、「掲示板の設置やPOPの工夫で、実際に売上が伸びた店舗も。そして何よりみんなで学ぶことが楽しくなりました」と、島本町協同組合理事長の川辺由紀男さんは語る。
その後、ふたつの商店街は、島本町商工会を通じて島本共栄会とともに毎月、合同定例会を開催するように。いつしか地元企業や町役場とのつながりもでき、地域の輪が広がっていった。そして’19年の商人塾の開催となる。商人塾には、島本町長の山田紘平さんも塾生として参加している。
半年間で全6回実施される研修では、連携方法や地域資源の活用法などを学んでいく。取材した第2回目は、「個店が元気になることで、街全体も元気になる。だから塾生一人ひとりが自店をどう繁盛させるかを考えることが大切。また、他の塾生の商売や考えを知ることで、互いを活かすコラボレーションも生まれてくる。それを追求していこう」という内容だった。
「強みと弱みを明確にしたことで、すべきことがわかった」(島本町商業協同組合・奏ミュージックサポートの加納弘士さん)、「若い方ががんばっているから私もがんばれるし、他の人の考えを知る良い機会」(島本共栄会・小林酒店の小林万千子さん)、「個店同士のつながりからイベント実施にも発展しています」(水無瀬駅前商店会・Smile Villageハルカフェの赤羽遼さん)と、〝商人力〞が増した仲間が増えて、地域はますます盛り上がる気配だ。
この支援事業について詳しくは 商人塾支援事業
★この記事は、商店街活性化の情報誌「EGAO」の2019 Autumn(秋号)に掲載されています。
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