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活性化事例

人や商店街の縁をつないで、築150年の町屋が複合施設へ変身!

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商店街名 竪町商店会(つむぎや Tatemachi2.0)/島根県松江市

’22年4月、宍道湖から流れ出る天神川のほとりに竪町商店会が運営する新たな施設が生まれた。築150年の町屋をリノベーションし、「つむぎやTatemachi2・0」(以下、つむぎや)と名づけられたこの施設は、これまで商店会になかった6つの機能を備え、地域の人々の活動の幅を広げている。

人々が集まる複合施設を商店街が運営!

人と人との縁をつむぎ、街をずっと大切にしたい
えんや呉服店・塩冶 栄さん 「一気に世界が広がりました! 」

「このまま宅地化が進み店舗が減ると、祭りもできなくなり、地域のつながりも薄れてしまう。この街の良さは老若男女を問わず仲が良いところ。そのつながりを絶やさないために、街をずっと大切にできる活動の場所をつくろうと考えたんです」竪町商店会の塩冶 栄さんは、つむぎや設立の思いを語る。

上)ウッドデッキも地域の人と一緒に作り上げた。下)憩いの中庭もつむぎやの魅力の一つ

  ’20年4月、それまで協同組合だった竪町商店会は、空き店舗の増加などを理由に改組、任意団体となる。そして、新しい商店会として今後どんな活動をしていったらよいのかを検討していた矢先、隣の松江天神町商店街から国のGo To商店街事業を一緒にやろう、との声がかかる。松江駅本通り商店会も加わり、3商店街は同年10月、同事業を共同で実施した。

 3商店で協力し情報発信や食のデリバリーなどを行ったことで、地域で求められる活動を行うためには人が集える場所が必要だと気づいた塩冶さんたちは、空き家だった旧呉服店の町屋を改修し、商店会の活動拠点とすることを決めた。 改修費用に国や市の補助金とクラウドファンディングを活用。地域の人々の力を借り、障子張りや白壁塗りなどを行い、町屋はかつての姿を残しつつ、6つの機能を持つ施設へと再生した。

 オープンは、’22年4月。以来、子ども向けワークショップや親戚友人の集まりなどの場、WEBセミナーの場などに活用されてきた。店子のひとつテイクアウト専門店にはファンが増え、新たな商売の展開が見込まれるように。商店会も活動を加速させるため、まちづくり会社の設立へ向け準備を進めている。

 この場所で、街の新たな可能性が生まれている。

①交流スペース「YORIAI」② 配信スタジオ「はと」 ③シェアオフィス「つばめ」④ポップアップスペース「蔵に 」⑤テイクアウト専門店「厨屋」⑥蕎麦とお酒の店「雲瀬」

★この記事は、商店街活性化の情報誌「EGAO」の2023 Spring(春号)に掲載されています。
「EGAO」をご覧になりたい方はこちらへ。

商店街活性化の情報誌「EGAO」

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