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活性化事例

街の治安は商店街が守る。見回り、やってます!

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商店街名 明大前商店街振興組合/東京都世田谷区 宗右衛門町商店街振興組合/大阪府大阪市

【TOKYO】日々のパトロールで 安心できる商店街に
犯罪率は低下し、乗降客数と地価が上昇!

明大前商店街の平和を維持するのは、鮮やかなユニフォームを着用した防犯パトロール隊「明大前ピースメーカーズ」。’01年に発足後、日本初の民間交番を拠点に、地道なパトロールで地域の犯罪率を劇的に低下させた。全国の商店街が見回り活動で参考にするピースメーカーズの取組みについて話を伺った(話し手=明大前商店街振興組合理事長・本杉香さん)。

明大前商店街振興組合
理事長 本杉香さん

かつて明大前は、犯罪が多発する街でした。そこで街の安全のために何かできないかと検討し、「明大前ピースメーカーズ」を発足しました。活動するのは、子どもたちの登下校時と夜間で、月曜から土曜までの週6日。現在は56人のメンバーがローテーションを組み、パトロールを欠かしていません。ピースメーカーズの始動後、最初の一年でエリアの犯罪率が約60%低下し、’00年に527件だった犯罪件数は’14年には12件にまで減少。一方、地価は約16・5%上昇。乗降客数は’01年に6万人だったのが、’17年には11万人に増加しました。

活動を通して、「戸締りを意識するようになった」「女性が安心して暮らせる街になった」という声もいただき、朝の登校の見守りをしているメンバーは、卒業する高校生の女の子から感謝の手紙をもらって「宝物です」と語っていました(笑)。
大事なのは、無理せず長く続けること。
今後もメンバーと協力して、地域の安全維持に貢献していきたいと思います。

【OSAKA】大阪は、人情の街 見回りも、人情に訴える
わずか3人からスタートしいまや一大浄化運動

大阪の歓楽街・ミナミの中心地にある宗右衛門町商店街。強引な客引きが増え、街の治安に不安の声が上がり始めた20年前、商店街の有志3人が立ち上がった。それがいまや行政と警察を巻き込むミナミ全体の取組みに。街の安全を築いた中心人物が抱く想いとは(話し手=宗右衛門町商店街振興組合防犯委員長/ミナミ活性化協議会発起人・福長德治さん)。

宗右衛門町商店街振興組合防犯委員長/ミナミ活性化協議会発起人
福長德治さん

「宗右衛門町は怖い」という声が聞こえた時、「これはいかん」と。私を含め3人で見回りを始めて、徐々に仲間が増えていきました。警察や府議会に掛け合い、「迷惑防止条例の改正」や「府風俗案内条例」の制定などを実現し、’05年には「ミナミ歓楽街環境浄化推進協議会」も立ち上げました。これにより、行政や警察から正式に協力を得られ、ミナミ全域に活動は広がりました。

もっとも大事なのは「日本一安心安全の大阪ミナミになりたい」という強い想い。見回りは決まった日にするわけでなく、もちろん参加も自由。それでも毎回多くの人が集まります。参加後に、「やっぱりこの街が好きやわ」「この街の雰囲気を守りたい」なんて言葉が出てくるのは、真剣に街のことを見て・話して・知ったから。少し頼りない感じの大学生が、見回りの後にすごく立派な顔つきになっていることもあるんです。
自発的に動き、気持ちに訴える見回りが、人も街も変えていくんだと思います。

★この記事は、商店街活性化の情報誌「EGAO」の2018 Autumn(秋号)に掲載されています。
「EGAO」をご覧になりたい方はこちらへ。

商店街活性化の情報誌「EGAO」

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