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子ども図書館から生まれた商店街の文化【大分県別府市北高架商店街】 地域資源 地域振興 各種連携 情報発信 コミュニティ

2017年08月25日 (金曜日) 16:30

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毎年春に商店街に訪れるつばめにちなんで、「つばめ図書館」と名付けられた。

別府駅の高架下にある50mほどの北高架商店街(大分県別府市)で、この夏、小さな図書館がリニューアルされ、書棚やカウンターが設置された交流スペースとなった。元々は、商店街の一角で古いたんすに本が入れられていただけのこの図書館は、2012年春にフリーマーケットに来ていた子どもたちの提案で登場した。子どもたちはこれを「つばめ図書館」と名付け、自分たちで読み聞かせや本の管理を行った。

同商店街は築50年ほどで空き店舗も多かったため、駅への近道にもかかわらず暗くて怖いと人通りはほとんどなかった。そこで、商店街に人が滞留する仕掛けをつくろうと、店主たちは、毎週土曜日にフリーマーケットを開催することを決めた。そして、親に連れられてマーケットに遊びに来ていた子どもたちが退屈しないよう各店舗に絵本を置いたところ、それを読んでいた子どもたちが、「図書館を作りたい」と言い出し、図書館の誕生となった。

「商店街はただの通り道と化していて、ここに来ることが目的にはなっていない。商店街を魅力的なものにするには、もっと文化的な側面が必要なのではないかと考えました。元々、街中に本があったらいいなと思っていましたし、子どもの教育の観点からも本と触れ合うことは大切だと思っていたので、子どもから図書館をやりたいと言われた時は大賛成でした」と、同商店街でレコード店を営む日名子英明さん。
その頃別府にアートの機運が高まり始めていたこともあり、JR別府駅と協同で商店街の通り一帯に絵を描くこととなった。約3年をかけ、壁面、地面、トイレに至るまで絵を描き、つばめ図書館の存在も含めて商店街全体が一つのアート作品として完成した。

その後、図書館は子どもたちの手を離れ各店舗の店主が引き継いだ。子ども向けの本以外も置いてみたところ足を止める人が増え、「こんな本があるならこれもおすすめ」と提供者も次々と現れ、本が収まりきらなくなったため今回の書棚の完成へと至った。現在本の数は200冊ほど。「こんな本は置いてないの?」など問い合わせもあり、本をきっかけに店主とお客さんの間に会話が生まれ、つばめ図書館は街のコミュニケーションツールとして一役買っている。さらに図書館の横にはピアノも設置され、時折ピアノの優しい音色が街に流れる。商店街のいたるところには各店が用意した様々なイスが置かれ、店に入らなくても気軽に休憩できるようになっている。

「図書館と言えるほど大きな存在ではないですが、本をきっかけに人と人がつながったり、店の外のイスでコーヒー片手に一休みしてもらったり、ゆっくりとした時間を過ごしながら、本に触れて少しでも多くの時間を商店街で過ごしてもらえたらと思っています。」と日名子さんは語った。

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