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全国の魅力的な商店街をつくるための取り組み事例をご紹介します! 商店街活性化事例レポート

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全国商店街支援センターの支援事業を活用し着実に成果を上げている商店街をご紹介。生きた事例をご参照あれ!

商店街名 伊賀上野銀座商店街振興組合/三重県伊賀市

全6回の研修には毎回約10名が参加。回を重ねるごとにアイデアが増えていった

     

 三重県伊賀市の中心市街地に約700mにわたって続く、市内最大の伊賀上野銀座商店街。

ここでは、商店街が所有する駐車場の利活用が会員減少や後継者不足にともない、大きな課題になっている。

解決をめざしトータルプラン作成支援事業に取り組むなかで、組合員の意識がどう変わったのかに迫った。



問題点を逆手にとって 組合員の心をひとつに

 多くの商店街が近隣に駐車場がないことを嘆く一方で、逆に駐車場の存在に苦しんでいたのが、この伊賀上野銀座商店街だ。

「約400坪の駐車場を購入した45年前は、好景気で加盟店舗も120軒ほどあり、ここはイベント利用もされていました。ところが不景気になって会員が減り、退会者への駐車場出資金の返済も負担となり、悪循環に陥っていました」

と、商店街振興組合理事長・藤山宏和さんは話す。

 さらに幹部の世代と若手世代の温度差や、業種の違いにより思い描くビジョンの相違が存在。加えて、商店街内が6つの町と2つの学区に分かれていることや、約15年前に行った道路拡幅事業で向かい同士との距離が広がってしまったことも、連携を難しくしていた。


付せんを活用したワークショップでは、強みや弱みを再認識。「全員の発言が同じ重さになるのを実感した」と森田さん

 早急に商店街組織として共通の将来ビジョンを策定しようと研修をスタート。ところが、最初はどうしても上の世代の意見に押されてしまい、若手の意見が出づらい。これには、付せんを使ったワークショップ形式の意見交換が効力を発揮した。

「付せんに書くことで、若手も役員も全員の発言が同じ重さで扱われ、普段口には出しにくい意見も徐々に出てきたように思います。今必要なのは、若い人や女性のアイデアですから」とオブザーバーの立場で参加していた、三重県雇用経済部主査・森田茂樹さんは話す。

 最初は想いがバラバラだった参加者も、商店街の現状や課題を共有するうちに、少しずつ雰囲気が変わってきた。それにつれ、駐車場の利活用によって回遊性を高めるといった具体策も、徐々に絞り込まれていった。

最終的には、’17年4月から毎月組合費相当の駐車サービス券を組合員に配布し、組合加入のメリットを訴求する取組みを行うなど、実行可能な策も決定した。

「店ごとに業種も営業時間も違い、年齢層の偏りもある中で、みんなのベクトルを揃えることはなかなか難しい。それができたことが、いちばんの成果だと思います」と副理事長・石橋広保さんは研修を振り返る。

 また、今回の事業申請には三重県のアドバイスがあったことに加えて、もともと伊賀市と商店街の間に親交があったことから、研修にも県と市の両方から職員がオブザーバーとして参加。地域一体となって課題共有し、機会があればすぐに連携できることも、今後強みになっていきそうだ。

「研修が終わった今が本当のスタートだと思う」と話す藤山さん。今後はさらに各個店の力を強化するべく勉強会も定期的に行っていきたいという。明確になったビジョンのもと活性化の取組みは、ようやく一歩踏み出した。



 



 ★この商店街は、商店街支援センターの「トータルプラン作成支援事業」を活用しています。

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この記事は、商店街活性化の情報誌「EGAO」の2017 Spring(春号)に掲載されています。
 
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