facebook page

全国の魅力的な商店街をつくるための取り組み事例をご紹介します! 商店街活性化事例レポート

ファン制作のPR本『大曲のはなし』 地域資源 地域振興 情報発信 個店活性

商店街からの依頼を受けてマップを制作したデザイナーが、“人っこ”のいい店主に惚れ込み、生まれた一冊。その魅力あふれた誌面が、街のファンをつくる。ファンがファンを生む連鎖のはなし。

商店街名 花火通り商店街/秋田市大仙市

店主に魅了されたファンが 新たな来訪者を呼ぶ

『大曲のはなし』は、2015年に発行された花火通り商店街のPRブックである。著者名は「勝手に宣伝組合」。中心人物は、隣町の美郷町に住むデザイナー・澁谷和之さんだ。澁谷さんは2014年に商店街からの依頼を受けて『大曲364マップ』を制作。大曲といえば花火が有名だが、「年に一度の花火大会の日だけでなく、商店街の日常=364日を見てほしい」という商店街の強い想いをタイトルに込め、その日常を彩る個性豊かで魅力的な「〝人っこ〞(人柄)がいい」店主たちのいる個店をフューチャーした。
 

『大曲のはなし』は全64ページ。店主の表情がなんとも味わい深く、文章には熱がこもる。1000冊限定。680円

制作を通じて同商店街と店主たちに惚れ込んだ澁谷さんは、翌年、その魅力を広く周知するために、PRブックの制作に自主的に着手。掲載したのは23店。全店の店主がイチオシ商品を頭上に掲げ、文章では店主の地域に対する愛情が綴られている。タイトルでは『大曲のはなび』の「び」に×印で「し」。ここでも、花火だけではない物語を、という想いを表現した。

発売後、商店街のSNSなどを通じて同書は大きな話題を呼んだ。実際、同書を手にして商店街を歩く若い女性の姿が見られるようになり、市外からの来訪者は増加。地元住民も改めて商店街の魅力を再認識し、店主同士の連帯感も高まるなど、さまざまな好影響をもたらしている。いまや、本は完売間近だ。

魅力ある個店にファンが生まれ、ファンが新たなお客さんを呼ぶ。そして商店街がさらににぎわう。個店とファン、商店街の幸せな方程式がここにある。

 
 

花火通り商店街は、2003年、JR大曲駅前にある3つの商店街の合併により誕生。大仙市全域を商圏とする約60店舗が集まる

商店街活性化事例レポートの一覧へ