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全国の魅力的な商店街をつくるための取り組み事例をご紹介します! 商店街活性化事例レポート

近郊から被災地をバックアップ -Case2- 震災復興

商店街名 井尻商店街振興組合 / 福岡県福岡市

43坪2階建ての「POPOTIN(ポポタン)」。1階には震災直後から熊本の商品が並ぶ。2階は地域のイベントなども開催されるコミュニティスペースとなっている

被災地商品を継続販売する 商店街の取組み

被災地支援から生まれる 互いに助け合える関係

DATA
博多から電車で30分弱。コンパクトな商店街ながらも地域のさまざまな活動の舞台としても機能する

 被災地から少し離れた小さな商店街が、熊本を力強く支援している。福岡県福岡市の井尻商店街は、コミュニティスペース「POPOTIN(ポポタン)」で被災地商品を6月から販売。現地からの商品が状況を伝えるパネルとともに並ぶ。売上は8月まで全額熊本に還元された。
「売り場を失った店主たちに、うちの商店街で場所を提供して、少しでも光が見えれば」——-理事長の武本春一さんは、打ち上げ花火のような一時的なものではなく、被災者の自立支援にしっかりとつながるようなことがしたいという強い想いで動いている。
 この直売所の運営を務めるのはNPO法人 日本グローバルインターシップ協会の脇川達哉さん。武本さんとは以前開催した商店街の直売イベントで知り合った。被災地から出向き、熊本と福岡の架け橋を担っている。
 売り場は8月までは無償で提供。その後’17年4月末までチャレンジショップとして低賃料で貸し出されている。
 井尻商店街としても、この直売所によって扱う商品に多様性が生まれたり、空き店舗対策になったりなどメリットがある。一方的な支援ではなく互いに助け合える関係が育まれている。



1)細い通りに昔ながらの佇まいが約400m続く井尻商店街。2)店先には熊本産のみずみずしい青果、3)伝統工芸品などで溢れる店内も

                                             
 

商店主はその道のプロ!

地域拠点で「まちカフェ」実施

 復興への取り組みを始める以前から、「POPOTIN」の2階のスペースは、商店街の方々を中心に、様々なイベントなどを開催している。商店街の専門店の各店主が講師となって、地域の人々に専門のノウハウを教える「まちカフェ」もそのひとつ。製茶店の店主でもある井尻商店街振興組合理事長の武本春一さんは、お茶の聞分けや、正しい淹れ方などを講座を担当している。
「それぞれの商店主は、皆がその道のプロ。つまり商店街は、専門家が集まっている場所でもあるんです。物を売るだけでなく、こうした取り組みを行うことで、地域のコミュニティの場として商店街に人々が集えるようになれば」と武本さん。
「まちカフェ」に限らず、井尻商店街のアイドルグループによるイベントや、福岡女学院大学の学生とコラボした音楽イベントなどの会場としても使用されるなど、「POPOTIN」は地域の拠点として機能している。

 他にも、日々様々な取り組みを提案・実践している井尻商店街。小さな規模でありながらも、商店街らしい創意工夫から生み出される主体的な取り組みに、今後も目が離せない。

 

★この記事は、商店街活性化の情報誌「EGAO」の2016 Autumn(秋号)に掲載されています。
「EGAO」をご覧になりたい方はこちらへ。
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商店街活性化の情報誌「EGAO」

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